現代では自動販売機をはじめ、コンビニやスーパーなどいたるところで手に入れることができ、日本人に親しまれている缶コーヒー。
なんと清涼飲料水のシェアの3割を占めているそうです。
普段当たり前のように飲んでいるこの缶コーヒーはいったいいつ頃から、そしてどこの国から伝わってきたものなのでしょうか?
今回はその歴史を紐解いてみようと思います。
目次
実は缶コーヒーの発祥地は日本
世界で初めての缶コーヒー
コーヒーそのものは外国から伝わってきたものですが、缶コーヒーを初めて作った国は実は日本なんです。
1965年、島根県浜田市でコーヒー店を営んでいた三浦義武さんが「ミラコーヒー」という缶コーヒーを開発し、売り始めました。これが世界初の缶コーヒーだといわれています。
ミラコーヒーは80円で200g入り。砂糖がはいっていますがミルクは入っていませんでした。しかもこの時代の缶コーヒーでも半年は風味が保たれていたそうです。
当時浜田市では製缶が盛んに行われており、その技術を応用して缶コーヒーが作り出されました。
つまり缶コーヒーの発祥の地は島根県ということです。
しかも企業ではなく個人が開発したというのですから驚きですよね。
缶コーヒーの普及
現在も製造されている「UCCコーヒーミルク入り」
先ほど紹介した世界で初めての缶コーヒー「ミラコーヒー」は残念ながら短期間で製造が中止されてしまいます。
現在も製造されている缶コーヒーのなかで最も歴史のある缶コーヒーはUCC上島珈琲の「UCCコーヒーミルク入り」という商品です。これは1969年から発売されました。
この缶コーヒーは大阪万博で販売されてから一気に大ヒットし、日本中に広まりました。
自動販売機の普及により多くの缶コーヒーが登場
1970年代半ば以降から缶自動販売機が導入されました。そのことにより、多くの企業が缶コーヒー開発に参入してくることとなります。
1972年にはポッカ、1975年にはコカ・コーラからおなじみ「ジョージア」、ダイドードリンコから「ダイドーブレンド」と現在でも売られている商品が次々と発売されていきました。
自動販売機もホットとコールドどちらにも対応できるようになり、缶コーヒーは一年を通して日本人に親しまれる飲み物となりました。
缶コーヒーの起源まとめ
缶コーヒーの発祥国は日本でした。そして現在でもたくさんの缶コーヒーが溢れていて、どんどん高品質になっています。実際海外でも日本の缶コーヒーは多く売られており、その人気は絶大なものです。
実は缶コーヒーがこんなにも普及している国はなかなか珍しいそうです。
コーヒーを缶で美味しく飲めるよう淹れたての香りや風味を保持するのは難しく、開発が困難でした。しかしそこは職人気質な日本人。見事に缶コーヒーの開発に成功し、普及させていきました。缶コーヒーは手軽さと高品質を追い求める日本ならではの文化ともいえますね。
缶コーヒーが大好きな私としても非常に嬉しい起源で、缶コーヒーを飲むのがより一層幸せに感じます。(笑)
是非あなたも、今手にしている物がどのように生まれたのか、誰が作って誰が育てたのか。知ってみると世界が今より少し、感慨深くなるかもしれません。