子供が大好きなきかんしゃトーマス。模型での撮影から時代は変わり、今はCGで子供を楽しませてくれています。
そんな機関車トーマスはどの様にして生まれたのでしょうか。なぜ車体番号は1なのでしょうか。なぜ「トーマス」という名前が着いたのでしょうか。
さっき、これからお子様と一緒にトーマスを楽しむ時に、お子様に是非お話してあげてくださいね。
他にも子供に大人気の「アンパンマン」の発祥起源もまとめてありますので是非、読んでください。やはりアンパンマンは素晴らしいですね。
目次
トーマスの名前は原作者が付けていない
原作1つめはトーマスが登場しない
トーマスの起源となった物語は、ウィルバート・オードリー牧師です。そしてなぜ、機関車を主役として据えた物語を作ったのかという理由は、
「病気で苦しむ我が子を楽しませる為」に創り出した物語です。そしてその機関車の物語を聞いて、息子が原作者にいくつか質問をし、その質問にオードリー牧師が答えていました。
この質問と回答が最初の短編集である、「エドワードのたのしい一日」を構成しています。この時点でお分かりの通りトーマスは出てきていないんです。
その後、ゴードンとヘンリーの話を制作し、1945年に「三だいの機関車」という絵本を出版する事になります。
2作目の絵本でトーマス初登場
1作目の出版である1945年のクリスマスに木材加工を得意としていたオードリー牧師は、息子クリストファーに木製の貨車と客車をプレゼントします。
そのプレゼントに大喜びの息子クリストファーは、木製機関車に「トーマス」という名前を命名します。なぜトーマスなのかは語られておらず、名前の由来は
「原作者の息子、クリストファーがお気に入りの機関車のおもちゃに付けていた名前」
と言う事が終着駅となります。
そしてこのトーマス、が大好きな息子はオードリー牧師にトーマスの話を聞かせてほしいとおねだりする事をきっかけにトーマスが活躍する話を4話を制作、2作目の絵本「機関車トーマス」が出版されます。
トーマスの車体は実在する機関車
木のおもちゃの挿絵では出版できない
機関車トーマスの絵本を作る際に、モデルが木のおもちゃであったため、出版社は修正の必要があると判断します。
そこで物語はオードリーが、挿絵はレジナルド・ペイン氏が担当し絵本を完成させる事になりました。その時のトーマスのモデルが
ロンドン・ブライトン・アンド・サウスコースト鉄道のクラスE2
という蒸気機関車をモデルに採用しています。熱狂的な鉄道ファンであるオードリー牧師もペイン氏のリアルな挿絵に大変満足していたそうです。
子供への愛もさることながら鉄道への愛の大きさも相当だったようですよ。(笑)
人類は「乗り物」というものに魅了される傾向がありますよね。今、当たり前のように存在する乗り物も昔と比べると恐ろしく進化していることが分かります。それはやはり「乗り物への愛」がものすごく大きいからなんでしょうね。
自転車を発明した偉大な人物。様々な人の工夫で出来た超効率な乗り物。
トーマスの車体番号の由来
車体番号の意味は単純すぎる
トーマスの車体に描かれている番号は【1】です。これはやはり主役を張らせる為だったのでしょうか。実はこれが順序が違いまして、「主役にしたいから1番にしよう!」ではなく
「1番だからトーマスが主役でいいや!」が正解です。この流れの詳細は別項で詳しく説明します。
話を戻して車体番号の由来ですが、オードリー牧師が息子にプレゼントしたおもちゃの車体に書き記した車体ナンバーが「1」だったのです。その理由が
「絵を書いた経験が殆どない私が容易に書けるのが1だったから、2なら上手に描けてない」
という凄くシンプルな理由です。(笑)息子にプレゼントする渾身の1作は出来うる限り美しい仕上がりとしたかったのでしょうね。ましてや自分が愛する鉄道の模型です。
納得のいかないデザインにするわけにはいかなかったのでしょう。(笑)
ちなみにオードリー牧師の原作絵本のラフには車体番号は記されていません。
この車体番号がトーマスを主役化する
時は流れてオードリー牧師の作品はイギリスの子供の中で大流行となります。そして遂に絵本の映像化の声が上がり始めます。
発案者はブリット・オールクロフトという女性です。彼女は映像化により収益化を第一としたのではなく、彼女自身が「機関車のえほん」のファンでした。
当初はセルアニメかストップモーションで表現しようとしていたのですが、原作者のオードリー牧師はリアル思考であった、生粋の鉄道ファンであった事もあり、
映像化に乗り気ではありませんでした。そこで原作者オードリー牧師は
「鉄道模型を使って撮影したらいいのでは」と鉄道模型を使う事と、自身が作成したエピソードに則るという条件のもと、映像化を許すことになります。
そこでブリット・オールクロフトは主役がいた方が番組が分かり易くなるのでは?と思いトーマスを主役に抜擢します。その理由は察しのいいあなたならお分かりではないでしょうか(笑)
「車体番号がナンバー1のトーマスが作品のヒーローにふさわしい!」
となったわけです。つまりゴードンの車体ナンバーが1であったら今頃は
「きかんしゃゴードン」だったのかもしれませんね!
因みにオードリー牧師の作ったエピソードに則る理由は、もともと絵本のエピソードは「実際にあった鉄道関連の故事にキャラクターを付けたもの」であったからです。
ここでもオードリー牧師の鉄道愛が爆発していますね。要するに
「実際にあった鉄道エピソードじゃないと作品にしたらイヤ!」と言う事です。(笑)
トーマスの由来まとめ
いかがだったでしょうか。原作者の息子へ対する愛情から生まれたエピソード、原作者の鉄道へのこだわり、トーマスとおもちゃに名前を付ける程お気に入りになったプレゼント、
全てにおいて大きな愛が注がれています。何事も愛がなければ人に響く事はない。言い換えれば大きな愛は人の心を掴み、動かす力を持っているという事ですね。
またトーマスの車体ナンバーが1な理由がたまたま描きやすかった、そして車体ナンバーが1だから主役に据えられたという、トーマスがいかに強運を持っている機関車かが分かります。世界的ヒットという偉業もお見事です!(笑)
ということでトーマスが世界で愛される理由は、トーマスの原作者、命名者(息子も父の影響か立派な鉄道マニアと成長します(笑))、その絵本のファンとキャラクター、エピソード、モデル、全てに大きなこだわりと愛があることがわかっていただけたと思います。
そしてこのお話をお子様にしてあげるあなたも、大きな愛をお子様に注いで上げている事でしょう。その愛は次の世代へ必ず伝わり良い循環を生み出します。
これからもその大きな愛を変ることなく自身の周りへ与えて、トーマスのように愛に包まれながら楽しくお過ごしいただければと思います。