子どもが好きな食べ物の大定番であるハンバーグ。大人でもハンバーグを嫌いな人ってなかなかいませんよね。それほど人々に親しまれている料理です。
今でこそ和風ハンバーグなどアレンジされたものがありますが、ハンバーグ自体は立派な洋食です。
ではこのハンバーグ発祥起源の地はどこなのでしょうか。またなぜハンバーグという名前がつけられたのでしょう。
ハンバーグ好きな人は必見のハンバーグ豆知識をご紹介いたします。
目次
ハンバーグのあれこれ
ハンバーグの起源はモンゴル
ハンバーグの起源は「タルタルステーキ」であるといわれています。タルタルステーキとはモンゴルの民族であるタルタル人が食べていたものです。人々は硬い肉を細かく刻んで生肉のまま食べていました。
モンゴル帝国は当時ものすごい勢いで領土を広げていました。モンゴル人は馬を何頭も引き連れて遠征していたといいます。移動しながらの異国の地では食料の調達も非常に困難でした
そこで一緒に連れていた馬をタルタルステーキとして食べていたそうです。
タルタルステーキは別の料理の起源でもある
そしてこれが13世紀頃ドイツに伝わり、お店などで提供されるようになり、人気を博しました。やがてこれが現在のような合挽肉に卵や玉ねぎなどを混ぜて焼くというハンバーグへと変化していきます。焼いて食べるようになったのは大体17世紀頃からです。
ちなみにこのタルタルステーキが韓国に伝わりユッケとなりました。タルタルステーキはハンバーグのみならずユッケも生み出した偉大な料理だったのですね。
広がるハンバーグとその語源
ハンバーグの語源は都市名
ハンバーグが広がったのは、ドイツ人が18~20世紀の間にアメリカに多く移住したことが大きな原因の一つです。
そしてこれをアメリカ人が「ハンブルグステーキ(ハンバーグステーキ)」と呼ぶようになりました。ハンブルグとはドイツの都市のことです。ハンブルグ風のステーキであるという意味でそう呼ばれるようになったのでしょう。これが語源でもあります。
アメリカ英語でハンバーガーという単語は、複数形に出来る可算名詞の場合は「サンドイッチのハンバーガー」を示し、
複数形でない不可算名詞のハンバーガーは「牛のひき肉」を意味しますので、一般的に私達がイメージする「ハンバーグ」は、「hamburger steak」という方が通じやすいんですよ。
ハンバーグの日本進出
日本にハンバーグがやってきたのは明治維新が起きたころ。1800年代後半のことです。ハンバーグがやってきた当初は一般庶民が気軽に食べられるほど身近なものではなく、値段もかなり高かったようです。
家庭食として一般化されるようになったのは戦後の高度経済成長期のことです。このころになると多くのファミリーレストランやレトルト食品などが定着し、ハンバーグも人々に親しまれるようになりました。
ハンバーグ発祥起源と語源まとめ
- ハンバーグの起源はモンゴル料理「タルタルステーキ」
- 13世紀頃ドイツに伝わり合挽肉に卵や玉ねぎなどを混ぜて焼くようになった
- タルタルステーキが韓国に伝わり生まれた料理がユッケ
- ドイツ人が18~20世紀の間にアメリカに多く移住したことで世界に広まった
- アメリカ人がドイツの都市名ハンブルグをとり「ハンブルグステーキ(ハンブルグ風ステーキ)」と呼びハンバーグの語源となる
ハンバーグ=アメリカというイメージが一般的なので、モンゴルの民族料理でドイツから広まったというのは意外だったのではないでしょうか。
現在ではハンバーグ専門店ができたり、豆腐ハンバーグや、大根おろしをかけた和風ハンバーグなど様々なアレンジが編み出され今や日本人の家庭食となっています。
外国から伝わってきたハンバーグですが、実は海外にハンバーグのみを食べられる場所は少ないです。アメリカではパンと合わせてハンバーガーとして食べるのが一般的で肉だけで食べることはあまりなく、「ハンバーグください」といっても伝わらないそうです。
様々な工夫を凝らしてお肉だけで食べるのは日本独自のことのようです。身近な食べ物にもこうした歴史があると思うと、どんどん好奇心が刺激されていきますね!