大人の嗜好品として第一にあがるであろうタバコ。
現在では価格の上昇や分煙、歩きタバコの規制強化などにより昔ほど喫煙者は少なくなっていますが、まだまだタバコを愛用している人は数多くいますよね。
さて、このタバコですが日本で生まれたものではありません。ではいったいどこの国から伝わってきたのか、またいつから人々に親しまれるようになったのか、今回はそんなタバコの起源について調べていこうと思います。
タバコの歴史(世界編)
タバコの始まりはマヤ文明
実はタバコの歴史はとても古いもので、およそ1500年前のマヤ文明の史跡から喫煙の痕跡が発見されています。
しかし当時は嗜好品としてではなく、魔除けや占いなど宗教的な儀式に用いられていたようです。現在でも北米のインディアンでは儀式のためにタバコが使用されています。
昔はタバコは神聖なものとして人々に親しまれていたのかもしれませんね。
タバコとコロンブス
世界中にタバコを広めたのはコロンブスであるといわれています。
1492年コロンブス一行は西インド諸島のとある島に上陸しました。その際に原住民に友好の証として鏡とガラス玉を贈りました。するとお返しとして原住民からその地ならではの食物や果物、そしてタバコの葉が贈られました。
その地では昔から喫煙の習慣があったようで、その様子を初めて見たコロンブスはタバコに興味を示しました。そして彼が世界中を旅していく中でタバコはどんどん世界中に広まっていったといわれています。
タバコの歴史(日本編)
タバコの渡来時期
実はタバコが日本へ伝わった正確な時期はわかっていません。
諸説ありますが、1543年に種子島へポルトガル人が渡来した際に伝えられたという説と、1605年にポルトガルやスペインなどの南蛮諸島から伝わってきたという2説が有力視されています。
いずれにしても日本では慶長年間(1596年~1615年)の間にはタバコは伝わっており、喫煙の習慣も広まっていました。こうしてみるとかなり昔から日本でもタバコが吸われていたんですね。
そしてタバコと最初に出会った歴史上の人物は徳川家康であるといわれています。
当時スペイン人であるヘススが日本とスペインとの友好関係を築くために家康にタバコを献上しました。タバコに興味を抱いた家康は、事細かにタバコについてヘススに聞いていたようです。コロンブスといい一時代を築く人はタバコが好きな物なのでしょうか?(笑)
江戸時代のたばこ事情
江戸時代にタバコは庶民にも広がっていきました。
しかし反幕府勢力であるかぶき者が現れ、この集団がシンボルとしてタバコを掲げていたため間もなくタバコは禁止されるようになりました(禁煙令)。
ところが禁煙令がでていたにも関わらず、タバコはどんどん庶民に広がっていき、タバコを栽培することで生計を立てていく藩も現れました。タバコの勢いは幕府にも止めることができなかったんですね。
そうして江戸時代のうちからたばこ屋が現れ、全国的に嗜好品としてタバコは親しまれるようになりました。
この禁煙令ですが1624年寛永期には解かれ、喫煙は合法的に許されるようになります。
タバコの起源、伝来まとめ
- マヤ文明の史跡から喫煙の痕跡を発見
- 最初は嗜好品としてではなく、宗教的な儀式に用いられていた
- 1492年にコロンブスが西インド諸島に上陸した際、原住民からタバコを贈られ世界へ波及
- 日本では慶長年間(1596年~1615年)の間にタバコが伝来
- 日本史上、タバコに最初に触れた人物は徳川家康
- 反幕府勢力のシンボルがタバコだった為、間もなく禁煙令が出たが、喫煙を止められなかった
- 1624年寛永期には禁煙令解かれ、喫煙が再度合法に
今回はたばこの起源について調べていきました。
世界的にみるとタバコはマヤ文明から誕生しており、日本にも江戸時代には伝わっていたんですね。タバコにも非常に深い歴史がありました。
昔も今もタバコは人々に大人気です。タバコを吸われる方はくれぐれも体に気をつけて、楽しんでくださいね。