世の中で消える事のない悩みの一つ
はげ。
私もいつかスイッチが入って失われていくのでしょうか。
しかしなぜ、毛髪のない人を「ハゲ」と呼ぶのかご存知ですか?はげの語源はしっかりした理由があるので人類を悩ませ続けるはげの語源、関連性のある言葉の語源に注目してみましょう。
目次
禿げという漢字の持つ意味
禿げ禿び(ちび)共通の漢字
チビの漢字をご存知でしたでしょうか。上記の通り、禿びと書きます。小さいといった意味で使われ、どちらかというと人をからかう時に使う言葉のイメージがあるかと思います。
本来の意味はと言いますと「禿び」とは【物がすり減って小さくなってしまう様】を言います。現代では使わないと言っても良い例文ですが、
「使い過ぎてもう消しゴムが禿びってしまった」と言った感じです。無くなってしまうという意味では禿げと近いものを感じますよね。
禿げの持つ意味
単純な話で、塗料の剥げ、などで使われる「剥げ」の同義語となります。この「剥げ」は先の例えのように塗料が剥がれてしまう事の様に、
「ある物にくっ付いていた別の物が取れてしまう」という意味合いですね。そして「禿げ」も漢字が違うだけで持っている意味合いは同じです。
という事で禿げの語源は「剥ぐ(はぐ)」の名詞形です。
ではなぜ頭髪を指し示す時だけ「禿げ」を使うのでしょうか。
禿げは髪型を指す言葉でもある
全く質の違う頭事情でも「禿」
少し驚きますが、禿は「かむろ」もしくは「かぶろ」と読み、おかっぱの髪型を指す言葉でもあります。それと同時に髪のない頭の事も「かむろ」と言います。
全く共通点のない髪型なのに同じ漢字、同じ読み方で表現する不思議な漢字なんですね。そしておかっぱスタイルの禿は吉原の上級遊女に仕え、将来遊女になる為に修行を積んでいる少女の髪型だったそうです。
しかしその情報は曖昧な物で平家物語に出てくる平氏の密偵もおかっぱ頭で「かむろ」と表現されているところから、おかっぱ頭全般を「かむろ」と呼んでいたと考えられます。
こういった事情を考慮すると、同じ「剥ぐ」意味の言葉でも「禿」の漢字の方がより頭髪に紐付きが強かった事から頭髪が抜けて無い状態は「禿」の漢字を使う事がわかります。
禿げにまつわる漢字は悲惨
カツラの由来
なぜかつらと呼ばれるようになったかは、昔のカツラの素材に由来があります。昔のカツラは現代の様な毛髪に酷似した、もしくは毛髪を再利用した被り物ではありませんでした。
なんと植物の「蔓(つる)」を使って被り物を作っていました。そして蔓の読み方は別に(つら)という呼び方もあります。
もうお分かりだと思います。「髪の蔓=か・つら」がカツラという言葉の由来になります。禿げた頭を隠すためのアイテムだったかどうかは不明ですが・・・植物の蔓で必死に隠そうとしてる姿は滑稽であったのではないでしょうか。
薄毛の語源
薄いという言葉は毛髪で悩む人が敏感に反応してしまう言葉ですが、薄いとは「失う」という言葉の「失す=(うす)」という所から来ているとされています。
つまりですね、薄毛という語源は「毛を失ってしまった状態」と言う事です。しかし昔の人は頭髪を剃ったり頭頂部を剃って髷を結っている人が多いイメージですが毛根から別れを告げる事は許されざる事だったのでしょうか。
毟るという漢字
この漢字は中国から伝わった字体ではなくれっきとした純国産の国字なんですが・・・もう国字だけあって見るからに突き刺さってくる破壊力があります。
この「むしる」という動詞は何かを間引いたり、引きちぎって無くしていく動作に使われますよね。
それが・・・まぁ、髪の毛が少なくなっていく状態と似ているからこの漢字になったというか・・・昔の日本人はなんてストレートに表現をする人種だったのだろうかと感じます。(笑)
世界中の禿げイジリ
日本のハゲ諺
【頭禿げても浮気はやまぬ】
年をとって頭が禿げる年齢になっても、色気がなくならず浮気心はおさまらない。
という意味です。類義語で「雀百まで踊り忘れず」という言葉もありますね。こちらの厳密な意味は、幼い頃の習慣や、若い頃に覚えた道楽はいくつになっても直る事がない。という意味です。要するに悪い癖は直らないのが人だと言う事ですね(笑)
タイのハゲ諺
【ハゲ頭にクシ】
という、ぶっぱなし系の諺があります。日本で近いものをいうと「猫に小判」と言ったところでしょうか。意味合いとしては、
いい物と分からない人間に価値ある物を与えても無意味だ。
というたとえですね。でも・・・こんなあからさまに身体的特徴を批判的な諺に使わなくても、他に例えがなかったのかなぁ・・・と感じてしまいます。(笑)
ドイツのハゲ諺
【ハゲ頭から髪の毛は抜けない】
もう許してあげて欲しい気持ちになってきます。日本で言う「無い袖は振れない」ですね。ほら、こう日本の諺のように例えが他にあると思うんです・・・(笑)
冷静に考えて「無理な物は無理だ!あいつの禿げ頭から髪が抜けるとでもいうのか!どう考えても不可能だろう!」
みたいなことを言われたら私は伏し目がちで視線を上げる事が出来なくなると思います。(笑)
禿げまとめ
禿げの語源、いかがだったでしょうか。しかし読んでいただいた方にスマートに回答したい為、最初の方に語源をまとめたのですが、読み物としては後半戦の方がパンチの聞いている内容となってしまいましたね。(笑)
しかし、人は毛髪で価値が決まるわけではありません。気構えや志や人間性など多数の要素がその人の価値をより高く高く上昇させてくれます。
そしてこれは私の中での説なのですが、一番若さをキープする秘訣はやっぱり「気持ちの若さ」他の言い方をするなら「チャレンジ精神」だと思います。
何かに挑戦すると言う事は、エネルギッシュでなければ出来ません。そして何かに挑戦できる人は身体が非常にエネルギッシュで若々しい方が多いです。私もそれにならっていつまでも活発に何かに挑戦し、起源や由来を追い続けていたいものです!