英語の起源。語源は複数言語との混合。何カ国語なのでしょうか?

言葉。人が最も多用しつつ、最も起源や由来を知られていないもの。

その中で様々な国で最も通じやすい言葉と言えば

英語ですよね。

この英語という言語は一体どのようにして創り出されたのか、ご存知でしょうか。言語の背景には非常に歴史と密接な関わりがあり、英語も例外ではありません。

義務教育過程でも学習するこの英語、起源は一つですが形態の変化は実に様々。

そんな英語の起源を知っていきましょう。

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世界での話者数ランキング

2015年の話者数ですがデータとして明確な物があります。1位~3位までを見てみましょう。

1位 中国語
母語話者 8億9千900万人
第二言語話者 1億7千800万人

2位 英語
母語話者 5億人
第二言語話者 5億1千万人

3位 スペイン語
母語話者 5億人
第二言語話者 7千万人

英語が一番多いだろ、と思った方も多いのでは?しかしそれはあながち間違ったイメージではありません。よく見ていただければ分かりますが、第二言語話者が群を抜いて多い。つまり様々な国で通じる可能性が高い言葉だと言う事です。

中国語が1位な理由は、国民人口が圧倒的に多いからなんですね。

古い地図とコンパス

英語の起源、由来と辿った歴史

英語がどのようにして生まれたのか。上から順に追って行けば英語の起源がわかります。ぶっちゃけて言うと起源が出てくるのは凄く早いです。(笑)

という事で起源で終わらず、近代英語が出来上がるまでを順を追って説明します。その結果、恐ろしく長くなってしまいました・・・(笑)

  1. イギリス本土の先住民、ケルト系ブリトン人(ケルト語使用)をアングル族、サクソン族、ジュート族、が攻め入り制圧(ゲルマン大移動)
  2. イングランド建国。語源はアングル・ランド、つまりアングル人の土地という意味
  3. ドイツ周辺国のアンルグ人の言葉が公用語に。その言語は西ゲルマン語(低地ドイツ語)。←つまりここが古期英語の起源
  4. デンマーク周辺に住んでいたデーン人が9世紀に大ブリテン島侵攻しイングランド支配。
  5. デーン人の話すスカンジナビア半島の古期ノルド語が英語に流入。(sky、want、sameやcall、getなどもノルド語から)
  6. ノルマン人ウィリアムズ王イングランド征服(ノルマン・コンクエスト)
  7. ノルマン人言語、ノルマン・フランス語(フランス語の方言)が公用語となり古期英語が庶民階級のみ使用する言語環境に一変する。この為、1つの国で2つの言語が存在しフランス語由来のboef=beef=牛肉、とcow=雌牛等ゲルマン語由来の別々の単語が英語には残っている。日本語では両方とも牛肉、で済む単語。
  8. 1205年、ノルマン人ジョン王、フランスとの戦いに敗北。フランス北西部の地方、ノルマンディー地方を明け渡す。ノルマン人貴族少数派のイギリス人である誇りが覚醒。
  9. フランスとの百年戦争(1337年~1453年)において敵国語のフランス語への国民感情から1362年、フランス語の公用語としての地位失墜。英語が公用語として復活。
  10. とはいえ英語に不足している語彙を、ちゃっかりフランス語、ラテン語から拝借する。(government、judge、administer等々その他多数)
  11. 名詞の性や格変化がなくなり、語順で意味を表す文法に変化していく。(元々ドイツ語起源の為、この頃は男性名詞、女性名詞、中性名詞や格変化があり文法がややこしかった)
  12. 話し言葉は英語、書き言葉はラテン語であったが、書き言葉も英語になる。(14世紀末にチョーサーが英語でカンタベリー物語を書く)
  13. 15世紀に大母音推移が起こる。つまり母音の発音の変化。文字にはそれを反映させず、表記と発音の不一致現象が起きる。(この変化が起こる前は、rootは「ルート」ではなく「ロート」、fiveは「ファイブ」ではなく「フィーヴェ」と発音していた等)
  14. 文字を印刷するにはスペルを統一する必要があったため。印刷場所のロンドン英語が採用され、ロンドン英語が標準英語となった。
  15. イギリスルネサンス期に文人達が英語の不足語彙をギリシア語やラテン語から積極的に拝借しはじめる。(technic、anonymous、communicate、nominate等他多数)
  16. 18世紀頃現代の英文法が整う。

長い、凄く長い、支配に次ぐ支配の歴史に翻弄された英語の歴史がありますね。

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英語の起源のまとめ

かなり英語の発展よりの内容になってしまいましたが、起源は

西ゲルマン語(低地ドイツ語)

という事になります。その後、様々な人種に支配者が替わり、様々な言語がどんどん混ざり合っていき、現代の英語の姿があると言う事です。

英語はアメリカのイメージを持つ場合が多いですが、実際の所はかなり広域なヨーロッパ方面の言葉が複雑に絡み合っているんですね。

言葉は人という生き物に唯一許されたものです。つまり言語の歴史は人の歴史を映し出します。しかしこれらは記録に残せる範囲での歴史。

もし記録の無い太古の人類史を見る事ができたなら、もっと複雑で心躍る人種、言葉の起源を見る事が出来るのかもしれませんね。

そういった観点で物事を見ると、もしかするとあなたの先祖はとんでもなく遠方の人なのかもしれませんね!

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