香水の起源とメーカー名の由来。驚くほど素直なパターンが多い。

助成の身だしなみの一つとして、世界中で定着している香水。

この現代の香水はどういった経緯で作られたのか、ご存知でしょうか。この香水、使用方法は実に様々で多いのは香りの種類だけではありません。

人の魅力に花を添えてくれる香水が作られた理由や経緯を嗅ぎつけていきましょう。

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明確な香水のレシピはいつの時代か

人類史上最も香水が似合う女性

まず、香水を使用し始めた起源として良く出てくるのが世界三大美女のこの方。

クレオパトラです。

このクレオパトラは自分専用の香水精製場を持っていたとされています。また、最も愛する香りは「薔薇」。

風呂に薔薇の香水を入れるのは勿論、自分が通る場所や寝室にも薔薇の花を敷き詰めていたとされています。更にクレオパトラは自分が乗る船に薔薇の香りを染み込ませている事までしていたそうです。

この記事で起源を追っている物は「香水」ですので乳香や龍涎香などの、所謂「お香」は対象外としています。ではクレオパトラの使っていた物はといいますと「ぶどう酒にユリやバラを漬けていた物」とされていますが実際はもっと複雑で贅沢な調香がなされていたと思われます。

その理由として、現代でもその「女性の魅力を最大限に引き出す花の甘い香り」を再現し販売されています。しかしその原料を集める事すら困難で非常に高価な物になります。やむを得ず完全再現を諦め、合成香料の使用が検討されましたが、試行錯誤の末、天然成分のみでの精製に成功しています。

クレオパトラは香水を愛した女性として非常に有名で起源を生み出したと思われても違和感はありませんが、クレオパトラよりも古い時代に明確な記録が残されていました。

楔形文字の時代にレシピが存在する

恐らく確実な証拠として「香水」が記録されている物として最古であると思われる物は、紀元前1200年頃の調香師【タップティ】が残した香水のレシピです。

クレオパトラが生まれたとされているのが紀元前69年ですので、更に古い時代ですね。楔形文字で粘土板にしっかりと花のオイルや樹脂から香りを創り出す方法が記されています。

このタップティの記した文字には、香水のレシピもそうですが精製方法、濾過方法までもが刻まれています。この記録として名が残っているタップティはメソポタミア人です。脈々と受け継がれていく文化、学問などの起源は本当に中東に多く、非常に優秀な人材が集まっていたんですね。

ピンク色の背景に置かれた香水瓶

現代の香水メーカー名の由来

香水が資料としてはっきりと残っている最古の物はメソポタミアのタップティが残したレシピであることが分かりました。

そして香りを求める人類の欲求はアルコールと香料を蒸留する製法を発見します。これにより今までの香料を含んだオイルを塗る形の香水とは全く違うスタイルが発生します。オイル自体が持つ臭いを取り去り、純粋に香料のみを楽しめる形へと進化させたという事です。この発見以前の香水は、どちらかというとアロマオイルかお香に近い存在と言えますね。

この製法が生み出されたのは10世紀頃のイスラム地方、時代は10世紀頃で発見者はイブン・スィーナー。やはり素晴らしい知識人が集まる地方なのでしょうか。(笑)ちなみにアルコールという温度が高い程、揮発性がよくなる性質上香りがよく広がる部位でオススメされているのが「肘の内側」です。

手首や首筋に付ける人も多く見られますが、香水の成分には光毒性があるものが多いとされており、シミの原因にもなるので肌が露出する場所にはあまり付けない方がいいとされています。

話を戻し、このように10世紀頃には現代とさほど精製理論が変わらない香水が生まれ、香水は世界中に広がりを見せます。そうなると次に絡んでくるのが商業化です。あなたもご存じのとおり多数の香水メーカーが生まれる事となります。

現代に残る有名香水メーカー名の意味を最後に説明したいと思います。

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L’Artisan Parfumeur(ラルチザン パフューム)

フランス・パリの香水メーカーです。【L’Artisan】の意味は「職人」という意味です。「香りの職人」ということですね。前職の科学者の性質か、独創的な香りを自然原料から創り出す実験を何度も重ね、生み出された香水は非常に評価が高く、「香りの職人=L’Artisan Parfumeur」と呼ばれるようになりました。

このメーカーは1976年、科学者であったジャン・ラポルト氏によって創業されました。最初に手掛けた香水は、友人からの「バナナの衣装に合わせるバナナの香水を作ってくれ」という要望から生まれたバナナ香水です。(笑)現在はスペインの化粧品会社、プーチの傘下に入っています。

LE LABO(ル ラボ)

ニューヨーク生まれの香水メーカーです。創業者はアルマーニで働いていたフランス人のファブリス・ペノ、そしてその友人スイス人のエディー・ロッシの2人です。2006年に前述の通りニューヨークで始まったブランドです。ルラボ、とはフランス語で「研究室」を意味する言葉です。調香師とは共通して「研究熱心な研究者」なのでしょうか。(笑)「香りの研究室」の名に恥じない購入直後に調香を開始するMade-to-Orderというシステムが特徴のメーカーです。

Penhaligon’s(ペンハリガン)

イギリス発祥の香水メーカーです。1870年にウィリアム・ヘンリー・ペンハリガンが創業しました。創業者の名前をそのまま掲げた分かり易いメーカー名ですね。また創業者のウィリアム・ヘンリー・ペンハリガンは珍しい経歴を持っています。彼は宮廷理容師と調香師としてヴィクトリア女王に仕えたという経歴を持っています。2015年1月にラルチザンパフュームと同じくプーチの傘下に入りました。

Annick Goutal(アニック グタール)

こちらのメーカーも創業者自身の名前をそのままつけています。アニックグタールは調香師になる前はピアニストでありモデルでもあったという経歴の女性です。そしてシングルマザーでもあります。再婚をしてから調香の道を志します。そのきっかけは友人と化粧品のクリームに関わる仕事をした際、その製品の香りとパッケージがあまりに粗雑なもので、自分だったらこうする。と想いを持ったことがきっかけ。その後7年かけてじっくり調香を学び、有名ブランドの一角を担う存在へと駆け上がります。現在は韓国企業のアモーレパシフィックの傘下に入っています。創業は1981年のフランス生まれです。

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