風鈴の意味は何?風鈴の効果は脳のイメージによる錯覚を利用。

夏が近づくと、どこからともなく聞こえてきて、美しい音で私たちを癒してくれる風鈴。

この音を聞くと暑い夏もどこか爽やかに感じますよね。そんな夏の風物詩である風鈴ですが、一体なんのために生まれたのでしょうか。

風鈴は日本の夏の風物詩といいますが、発祥したのも日本なのでしょうか。また、なぜ夏だけなのでしょうか。

考えてみると風鈴について知らないことがたくさんあったと気づかされますね。今回は風鈴についてお話しします。

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風鈴の発祥起源と伝来

発祥起源は中国の占い道具

風鈴は日本ならではの夏の風物詩というイメージがありますよね。しかし、実は風鈴の発祥国は日本ではないんです。

風鈴の発祥起源は、お隣である中国です。

しかし中国で風鈴は、夏を爽やかに彩るために使われていたわけではありません。中国では占いの道具として風鈴が用いられていました。

竹林に風鈴を持っていき、その音の鳴り方や、風の向きによって物事の吉凶を占っていたといいます。その際に用いられた風鈴は、私たちが日ごろ目にしているものよりも大きく、「占風鐸(せんぷうたく)」と呼ばれていました。

占いに風鈴の音が使われるなんて、風情があって素敵ですし、一度体験してみたいものです。

日本には風鐸(ふうたく)として伝来

日本に風鈴が伝わったのは、仏教伝来と同時期です。西暦でいうと538年頃です。

仏教とともに伝わってきたこともあり、当初は日本でもお寺などで厄除け・魔除けとして使われていました。名前も風鈴ではなく「風鐸(ふうたく)」と呼ばれていました。

あの美しい音色を聞いたら魔物も悪さをする気をなくしてしまうのでしょうか。風鐸は風鈴よりも大きいので、音もチリンチリンとかわいらしい音ではなく、もっと迫力のある音だったのかもしれませんね。

夏の縁側で涼を楽しむ浴衣の若い女性

日本における風鈴の広がり

ガラス製の風鈴のはじまりは江戸時代

それまでの風鈴(風鐸)は主に青銅から作られていました。

ガラス製の風鈴が出回るようになったのは江戸時代になってからのことです。しかし、誰でも買えるものではなく、その値段はなんと300万円もしていたそうです。

100円ショップで買える現代からすると、ちょっと信じられないですよね。

風鈴が伝来した当初はお寺などでしか風鈴は使われていませんでしたが、その心地よい音に人々が気づいたのか、長い時間をかけて夏の風物詩へと変化していきました。

ガラス製の風鈴ははじめ、大変高価なものでしたが、その後手軽に庶民に手に入るようになったことも、風鈴の文化の広がりを手助けしたのかもしれませんね。

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夏=風鈴には意味や理由があった

長い年月のなかで風鈴の美しい音に人々が気づいて、軒先に下げるようになったことは容易に想像ができます。では、なぜそれが夏の風物詩になったのでしょうか。

その理由の一つには、風鈴の音色が涼しさを感じさせてくれるということがあります。

というのも、風鈴が鳴っているということは風が吹いているということですから、風を耳で聴くことでも感じることもでき、涼しいと脳がイメージすることで、実際に体が涼しく感じてしまうそうです。蒸し暑い日本の夏において、風は本当に気持ちが良いものですからね。

また、風鈴の見た目も透明感がありとても涼し気ですよね。そんな見た目もあいまって脳が涼しいと勘違いして実際に涼しいと感じてしまうそうです。

つまり、風鈴によって涼しく感じるのは脳のイメージ(勘違い)からくるものなんです。それも風鈴=夏の風物詩が根付いている日本だからこそのことなのかもしれませんね。

風鈴はイメージで涼しさを錯覚させますが、実際に体を冷やす夏の風物詩として「かき氷」もあります。かき氷の起源もまとめてありますので良かったら読んでみてくださいね。

今はとってもおしゃれな夏のデザートかき氷の起源とその歴史。

風鈴の意味、発祥起源まとめ

  • 起源は中国の占い道具「風鐸」(ふうたく)
  • 仏教伝来の西暦約538年頃、風鐸が日本に伝わった
  • 当初は日本でもお寺などで厄除け・魔除けとして使われていた
  • ガラス製の風鈴が出回るようになったのは江戸時代
  • 当時の値段は300万円もの高額な物だった
  • 風鈴によって涼しく感じるのは脳のイメージ(勘違い)からくるもの

風鈴の発祥地や、歴史、なぜ涼しく感じるのかなどをお話しさせていただきました。

風鈴の音色を聞いて涼しく感じるのは、そういう文化が根付いているからこそのことだったのですね。

ということは、そういう風習がない外国の人が風鈴の音を聞いても涼しいと感じないということなんでしょうか。これは実際に聞いてみないとわかりませんが、気になりますね。

ですが風鈴の音色を聞いて夏の爽やかさを感じることができるなんて素敵な風習、感性が日本にあってよかったと思う次第です。

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