スパムメールの起源。世界初のスパムは純粋な販促だった。

PCで作業中に一件のメールを受信しました。内容ですが、こんなもの。

「貴方のメールアドレスが抽選で当たったよ!3億円の賞金があるから代理人にメールアドレスと氏名と免許かパスポートの写しを送って連絡してね!」

ここまで分かり易い迷惑メールまだあるんですね・・・(笑)そしてこのメールを受信した事によってこの記事を書こうと決めました。今回は

スパムメールの起源

です。なぜスパムと言うのでしょう。何かの頭文字がspamなのでしょうか。

早速、迷惑スパムメールの真相へ進んで行きましょう。

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世界最初のスパム

詐欺の様なものではなかった

近年のスパムメールのトレンドは、個人情報を収集するためであったり、詐欺行為で金銭を騙し取ろうとするするメールが多いですよね。私に送られてきたメールのように(笑)

ですが世界で初めてのspamと言われたものは違うんです。最初のスパムは

コンピュータの製品発表会の案内

意外ですよね。普通のビジネスの一環として送られた案内メールが世界最初の「スパムメール」とされているんです。

送った会社はディジタル・イクイップメント・コーポレーションというコンピュータ会社でアメリカの代表的コンピュータ会社でした。

そして吸収を繰り返し、今はヒューレット・パッカード社と合併しております。大手企業ですね。

この程度のメールは現代はセールスメールとしてガンガン受信ボックスに溢れていますね。

スパムメールの概念

この概念が本来、スパムが持つ意味と現代のイメージとにギャップがあります。スパムとは、

受信者の意思は関係なく無差別かつ、一斉かつ、大量に配信される事を指します。

ウイルスリンクが貼られていたり、ウイルスファイルが添付されていたり、個人情報を騙し取ろうとしたり、といった扱いによっては深刻な被害を被るメールを指すのではないのです。

つまり、送られてきた内容の有用、無用は全く関係ないんです。

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なぜスパムという呼び方に

これは何かの頭文字なのでしょうか。何かの専門用語なのでしょうか。コンピュータ用語でしょうか。

どれも違います。これはあのアメリカのホーメル社が販売している、非常に美味しい缶詰めハム【SPAM】から来ています。ですが、食品自体に問題や原因があるわけではありません。

イギリスのスケッチコメディー

イメージしやすく言うとコントですね。1969年10月5日にイギリスで放送が開始された『空飛ぶモンティ・パイソン』という番組のコントの一つに原因があります。由来となったネタの放送は1970年12月15日です。

その内容は、あるレストランに夫婦が訪れます。そこには何故か大勢のバイキング達もいます。そしてメニューの全てにいちいち「SPAM」が含まれているんです。

メニューを聞いていると兎に角ウェイトレスが「スパム」を連呼し、そうしている内にバイキング達にスイッチが入り「SPAM SPAM SPAM SPAM!」と合唱を始めます。

スパムが苦手な夫人は叫びそれを制止しますが、事あるごとにまたバイキングのスイッチが入り、エンドロールの文字もSPAMだらけと「求めてもいないのに嫌になる程強引に押し付けられてくる」描写がされています。
SPAMを使った目玉焼き

ハッカー俗語集にも記載

現行のジャーゴンファイルにもspamの由来は「モンティ・パイソンだ」と記載されています。

ジャーゴンファイルとはハッカーの俗語を集めたものなのですが、初版ではあるコミュニティのチャットにspamという文字を挟みこんで来る迷惑行為があった事が由来と書かれていました。皆が鬱陶しくなる迷惑な行動を取る時の「掛け声」といいますか「決まり文句」のような単語として扱われていたのでしょうか。

2つの説を時系列で見た結論

はたしてどちらが正しいかは資料がありませんが、ジャーゴンファイルは1975年スタンフォード大学で始まった物で、モンティ・パイソンのネタは1970年。

チャットで荒らし行為で使われた言葉が「spam」だった。だとしてもそもそも「なぜspamという言葉が出たの?」という疑問が解決できない事からこの荒らし行為はモンティ・パイソンのネタに影響を受けたであろうことが予測できます。

そしてそのモンティ・パイソンのネタではバイキング達が人の話を遮り、頼んでもいないのに大量のスパムという言葉を浴びせ、とんだ迷惑をかけている描写がされています。

こういった背景から、頼んでも求めてもいないのに一方的に送りつけてくるメッセージを、モンティ・パイソンのSPAMのネタの様だと感じた事から「spamメール」となりました。

アメリカのホーメル社はもちろんこの事に反応しており、缶詰めは「SPAM」で迷惑メールに関しては「spam」と表記するよう切り分けを提案しています。自社製品が迷惑行為の代名詞となりましたが、皮肉なことにこのお陰でSPAMの名は大きく広がる事になります。

「spamは食えないがSPAMはうまい!」などという言葉がネットでも見られ宣伝効果としては抜群な物となりました。

どんな危機も視点を変えれば活路は必ずある。と言う事を教えられているようですね!

このように起源を遡れば「こんな些細なことなのか」という事にも出会います。そしてその「些細な事」が様々な糸と繋がり大きな意図となっていく。

あなたの身近にある習慣や物も、起源を遡ればとても小さな意図かもしれません。でもその小さな意図が今の世界を織りなしているなんて、世界はとてもロマンに溢れていると私は思います。是非、他の糸の意図も読んで行って下さいね!

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