台風観測方法の起源。過激な中心気圧の計測方法がそこにはあった。

どうも意図の糸管理者めいぽーです。

秋から初冬にかけて日本という国は非常に台風に悩まされますね。

近年では当たり前のようにスマホでチェックしている【台風情報】

いったい何時から情報が共有され始めたのでしょうか。

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台風情報の記録

統計資料があるのは1951年からとなっています。

1951年というと・・・昭和26年!といってもそこまで古い歴史があるのではないんですね。ただし、これはあくまで【統計資料】です。

記録としてはもっと古い台風情報もあります。確認が取れる最も古い台風は・・・

1930年8月でなんと昭和5年!今このブログを見ている方のほとんどが生まれていないんじゃないでしょうか(笑)もし、生まれていたという方がおられましたら、これからも元気で長生きしてくださいね!

そしてこの台風の観測は南大東島という沖縄県に属する場所で、宮崎県の丁度真南となっています。観測中に計測器が破損してしまった為細かなデータはなく、推定値のみが記録されています。(最大風速は57.0m/sで風向きは北東)

観測方法はどのようなものなのか

実際にデータとして当たり前のように見ていますが、過去は非常に危険な方法で観測が実施されていました。その方法は、

飛行機で台風に突っ込んで行く

というワイルドそのものな観測方法でした。台風中心に観測用飛行機で突っ込んで行き、中心部で気圧計を落すこの手法、もちろん危険がないわけがありません。このリスキーな役割は米軍の飛行機が実施してくれていました。コスト面から日本独自の観測機を所有できなかった為です。その米軍による観測もコスト面と気象観測衛星からのデータ蓄積が潤沢になってきているという理由から、1987年8月に終了しました。それじゃあ中心気圧をもう測れないのか、という事が今度気になりますよね。

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新手法、ドボラック法

これはつまり、台風における雲のパターン画像を沢山収集し、過去からのデータと画像データを結びつけて中心気圧の予測を導き出す、という手法です。

ドボラックとはアメリカの気象学者ドボラックが提唱したハリケーン解析法の事で、様々な過去の台風の数値(中心気圧、風速等)と気象衛星画像を分析し訓練を積む事で気象衛星画像から台風の中心気圧や最大風速を導き出せるルールを確立させていったんです。

ここで思うのはやっぱり、あくまで人が雲のパターン等で感覚的分析する以上、分析者によって数値結果にムラが出るのではないかと感じました。やはりそういった声は多数上がっているようですね。

結局飛行機で観測し直した

人が写真と過去のデータから感覚的判断をするとやはり対応しきれない部分が出てきます。それが近年「スーパー台風」などという言葉で表現されている台風です。

スーパー台風とは【秒速70m】を超える台風がそれにあたります。(時速に直すと252km/h!やばい!新幹線の速度が約270km/h)

この強力な台風に関するデータが乏しい為、過去の実績からの分析予測の制度が非常に低い事が問題となります。そりゃそうです。知らない物を分析しても正しい結果が導き出せる事はありません。

そこでこれはいかん、誤差がありすぎる。という事で2016年になんと飛行機観測を再実施。ドロップゾンデというセンサーを数十個投下し観測。この観測では台風の目に突入するような危険な観測ではなく、台風周囲を観測するリスクを抑えた方法で実施されました。

NASAでは突入計測をやっているようですが、機体が空中分解するような事故も起きておりやはりリスクは大きい為、センサーの技術を向上させ、台風周囲からの気圧変動観測がより高精度になることが目標であると考えられます。

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