視力補正として使用するコンタクトレンズ。
ハードやソフト、乱視用と様々な種類があり、現在では視力補正目的ではなく、オシャレ用として、度の入っていないカラーコンタクトレンズもあります。
異物を目に入れるという発想、奇抜ですよね。人体でも非常にデリケートな器官で、そのような発想には中々行き着かなそうですよね。
そんな奇抜なアイデアで且つ、色々な使い道があるコンタクトレンズは誰がどのようにして発明したのでしょうか?
今回はコンタクトレンズについて調べてみましょう。
目次
コンタクトレンズの原理発見者はあの超有名人
そもそもコンタクトレンズという名は、角膜に直接装着させるレンズ、直接装着(コンタクト)レンズという意味です。
このコンタクトレンズの原理を最初に発案したのは、レオナルド・ダ・ヴィンチだと言われています。
時は1508年、レオナルド・ダ・ヴィンチは水を十分に満たしたガラスのボールの中に自身の顔をつけ,その中で自身の網膜に像がどのように映るかという実験を行いました。
その中でレオナルド・ダ・ヴィンチは、水の中からのぞいた景色は実際に裸眼で見る景色と変化することを見つけ出したのです。
これがコンタクトレンズの原理の発見です。
ダヴィンチのヒントから研究が始まる
最初は水の屈折率を利用
レオナルド・ダ・ヴィンチはこの仕組みを図解で後世に残しました。
その後、様々な人がレオナルド・ダ・ヴィンチの原案について研究をしていきます。
レオナルド・ダ・ヴィンチの原案を応用すると、人類が老いや酷使によって起こる視力の低下を補う機器が作れるのではないかと考えたのです。
1636年にはレーン・デカルトが水を入れた筒を目にあてて、筒の長さを長くしたり短くしたりするとそれぞれ景色の見え方が変わることを発表しました。
人類初のコンタクトレンズ
1887年には、オーゲン・フィックがガラス製のレンズを直接目に装着することを考え出します。
オーゲン・フィックは、まずうさぎの眼球に合わせたコンタクトレンズを作り、装着させることに成功しました。
次に自らが近視であったオーゲン・フィックは自分の目に合わせたコンタクトレンズを作り、それを装着すると、見事に視力は矯正され、視界がはっきりと見えたのです。
人類初めてのコンタクトレンズです。
しかし、この人類初めてのコンタクトレンズは、装着感はかなり悪く、短時間の装着ですぐに目が充血してしまうというまだまだ粗悪なものでした。
近代コンタクトレンズの出現
ハードコンタクトレンズの原型
時は流れ、コンタクトレンズの素材はガラスからプラスチックを改良したアクリル樹脂へと変遷していきます。
ハードコンタクトレンズの原型の誕生です。
アクリル樹脂で作成したハードコンタクトレンズは、装着感はかなり改善されましたが、それでも長時間の装着には難点がありました。
研究者はさらに研究を進めます。
その結果、コンタクトレンズを長時間装着するためには、目の中の角膜に適度に酸素を供給しないと、角膜が上手に代謝することができずに、目を傷めてしまうということが分かったのです。
1970年代後半になって、酸素が透過できるコンタクトレンズがついに開発され、現在使用されているハードコンタクトレンズへと繋がってきたのです。
ソフトコンタクトレンズの原型
それではソフトコンタクトレンズはどうでしょう。
ソフトコンタクトレンズは、1955年ごろから研究が進められたと言われています。
ちなみにコンタクトレンズのハードとソフトの違いをご存知ですか。
簡単に言いますとその意味のとおり、ハードは硬く、ソフトは柔らかいということです。
またソフトコンタクトレンズは、それ自体に水分が含まれており、ハードコンタクトレンズ以上に装着感が快適で、スポーツなど激しい動きを行ってもレンズがずれるということは稀です。
現在においてはハードコンタクトレンズよりソフトコンタクトレンズを使用されている方が多いのではないでしょうか。
このような特徴を持つソフトコンタクトレンズは、1955年に開発が進められてから、10年の研究を経て、アメリカで初めて作成されました。
そして、1971年にソフトコンタクトレンズは一般発売が開始され、使い勝手が良く、装着感も抜群ということで多くのコンタクトレンズ使用者からの支持を得ることとなったわけです。
コンタクトレンズ発明起源まとめ
コンタクトレンズは奇才レオナルド・ダ・ヴィンチのアイデアを始めとして、多くの人々の知力と努力でここまでの進化を成し遂げていたのですね。
今では、より一層の改良、開発が進められて、度が入っていないファッション用のカラーコンタクトレンズなどもあります。
しかし、全てのものは万全ではありません。
コンタクトレンズも然りです。
コンタクトレンズを視力矯正で装着されている方も、ファッションで装着されている方も使用方法は正しく守り、失明や角膜を傷つけるなどの悲しい事故は起こさないようにお気をつけくださいね。